
ソファダイニングセットのデメリットとは?後悔を防ぐ選び方を解説
2025.09.01朝の光が差し込む窓辺で、家族と囲む食卓。布の温もり、木の質感に包まれたソファに身を預ければ、食後の会話も自然と弾む。
── そんな暮らしをかなえるのが、ソファダイニングセットです。
ダイニングとリビングをひとつにまとめ、省スペースでおしゃれ。食事、くつろぎ、ワークスペースまで、多用途に応えてくれる心強い存在。
ただし、その快適さの裏では「長時間座ると疲れる」「汚れやすい」「掃除に手間がかかる」といった声も。
本稿では、ソファダイニングセットのメリットとデメリットを整理し、後悔しない選び方を丁寧に解説します。
あなたも、本稿を参考に、暮らしに寄り添う最適な一台を見つけてみませんか。
目次
ソファダイニングセットのデメリットと対策
ソファダイニングセットは、心地よい反面、意外な注意点も。
まずは、購入前に知っておきたい注意点をご紹介します。
- 長時間食事をしていると、疲れる場合がある
- 食事で汚れやすく、重さで掃除がしにくい
それぞれ詳しく見ていきながら、その解決のヒントを探ってみましょう。
長時間食事をしていると、疲れる場合がある
一見くつろぎやすそうなソファダイニングセットですが、長く座っていると「腰や背中が重い」と感じることがあります。
その理由は、座面の柔らかさと高さのバランスにあります。
ソファの座面が柔らかすぎる
リビングソファのように沈み込む座面は、食後のリラックスには心地よいもの。
しかし、食事中には体が前かがみになりやすく、姿勢が崩れて腰に負担をかけてしまいます。
結果として「長く座ると疲れる」と感じる原因になる場合があります。
テーブルとソファの高さが合っていない
快適な食事には「差尺 (テーブルと座面の高さの差)」が大切。理想は27~30cmで、テーブルでの食事や作業中に背筋が自然に伸びる高さです。
一方、差尺が小さすぎると背中が丸まり、大きすぎると肩が上がってしまいます。ソファ特有の沈み込みも考慮しないと、より姿勢が崩れやすくなるでしょう。
食事をメインに使うなら、やや硬めの座面を選ぶのが◎。ソファとテーブルを個別に選ぶ場合は、必ず高さを確認し、理想的な差尺になるように意識しましょう。
これだけで、ソファダイニングのひとときがぐっと快適になります。
食事で汚れやすく、重さで掃除がしにくい
見た目はスマートなソファダイニングセットですが、日常の食卓シーンでも思わぬ注意点が。
「汚れやすい」「掃除が大変」という声が、ソファダイニングセットでよくあがります。
なぜ、汚れやすいの?
一般的なダイニングチェアは木や金属、プラスチックなど、さっと拭き取れる素材が主流です。一方、ソファは布張り(ファブリック)が多く使われています。
飲み物をこぼしたり、スープがはねたりすれば、繊維に染み込みシミの原因に。小さなお子さまがいるご家庭では、とくに注意が必要です。
なぜ、掃除がしにくいの?
ソファは一般的なチェアに比べて重量があり、ちょっとした掃除のたびに動かすのは一苦労。その下にたまった食べこぼしやホコリも、取りにくくなります。
さらに座面と背もたれのすき間、クッションの間に入り込んだ細かなゴミは、掃除機のノズルを差し込んでも届きにくいものです。
こうした悩みを減らすには、最初から掃除のしやすい素材や構造を選ぶのがポイント。はっ水や防汚加工が施された生地、着脱できるカバーリングタイプはとくにおすすめです。
素材や機能にまで目を向ければ、お気に入りのソファを長く美しく使えるはずです。
ソファダイニングセットならではのメリット
ここからは、ソファダイニングセットを取り入れることで得られるメリットをご紹介しましょう。
- 省スペースで、空間を有効活用できる
- 多機能(食卓・くつろぎ・ワークスペースなど)
- 座面やテーブルの高さが低く、子どもや高齢者に優しい
メリットとデメリットの両面を理解したうえで採用すれば、満足度がグンと上がります。
省スペースで、空間を有効活用できる
ソファダイニングセット最大の魅力は、省スペースで暮らしをすっきり見せられること。
リビングの家具セットとダイニングの家具セットを別々に置く必要がないため、家具の点数を減らせて空間にゆとりが生まれます。
部屋を見渡したときの視界も、ソファは背が低いので遮られにくく、広がりを感じさせてくれます。
コンパクトな間取りが多い日本の住空間において、この特長は大きな魅力です。
多機能(食卓・くつろぎ・ワークスペースなど)
ひとつで何役もこなしてくれる多機能さも、ソファダイニングセットの魅力です。ダイニングとリビングの機能をひとまとめにできます。
食卓としてはもちろん、くつろぎの場やワークスペースとしても活躍。食後に、そのままソファに身を預けて会話やティータイムを楽しむ ⸺ そんなシーンが自然に生まれます。
在宅ワークや子どもの学習スペースとしても使いやすく、家族が同じ場所で思い思いに時間を過ごせます。ライフスタイルに合わせて柔軟に使えるところが魅力です。
来客時にも活躍します。ソファに腰かけながらおしゃべりを楽しめば、カフェのようなリラックスした雰囲気が広がります。
座面やテーブルの高さが低く、子どもや高齢者に優しい
ソファダイニングセットは、座面やテーブルがやや低めに設計されているものが多く、子どもや高齢者にとって優しいつくりになっています。
なぜ、子どもや高齢者に優しいの?
座面が低めのソファは、小さな子どもでも自分でよじ登りやすく、遊び場や絵本を読むスペースとしても活躍してくれます。
万が一ソファから落ちても、高さが抑えられているので、大きなケガにつながりにくいのも安心です。
また、小柄な高齢者にとっても立ち座りがラクで、食事中や食後には背もたれに体を預けてゆったり過ごせます。
家族が同じ空間で心地よく過ごせるのは、ソファダイニングセットの大きな魅力です。
ただし、座面の堅さに注意が必要
ただし、すべてのソファダイニングセットが子どもや高齢者に優しいわけではありません。
柔らかすぎる座面は体が深く沈み込み、かえって立ち上がりにくくなることも。適度な反発力を持つ硬めの座面を選ぶと安心です。
さらに、小さなお子さまがいるご家庭では食べこぼしが多いため、はっ水加工を施した布地や合皮、着脱できるカバーリングタイプなど、お手入れしやすい素材を選ぶと◎。
ソファダイニングセットは、ライフスタイルや家族構成に合わせて素材を選ぶことで、世代を問わず安心して使える家具となります。
「家族みんなが自然と集まりくつろげる場所」を提供してくれるでしょう。
後悔を防ぐために知っておきたいソファダイニングセットの選び方
ソファダイニングセットは、デザインや価格だけで選ぶと「部屋が狭く見える」「思ったより使いづらい」と後悔することも。
暮らしにフィットさせるには、事前のチェックが欠かせません。ここでは、購入前に意識しておきたいポイントをご紹介します。
レイアウトを確認してから購入しよう
ソファダイニングセットは、一般的なダイニングセットより幅や奥行が必要になることが多く、置き方によっては動線を妨げてしまう場合があります。
ですから、まずはレイアウトをしっかり確認することが大切です。
動線を確保しよう
ソファダイニングの周囲に適切なスペースがあるかどうかを、図面やメジャーで確認しましょう。
人がストレスなく通れる通路幅は「60cm」が目安。複数人がすれ違う場所では、110~120cm程度あると安心です。
L字型や片側を壁付けにするレイアウトは、出入りがしにくくなる場合も。人の動きをシミュレーションしておくと安心です。
シミュレーションが成功のカギ
購入したあとで後悔しないためには、事前のシミュレーションが欠かせません。
まずは、家具を置く予定のスペースを正確に計測し、検討中のソファやテーブルのサイズをメモしておきましょう。
床に新聞紙やマスキングテープを貼って、実際の大きさを目で確かめるのも効果的です。
最近では家具メーカーやショップが無料の3Dシミュレーターを提供している場合もあり、活用すればよりリアルに配置をイメージできます。
「家具が置けなかった」「家具の周りの通路が狭く、通りづらい」そんな後悔を避けるために、購入前のチェックを欠かさないようにしましょう。
ソファとテーブルの高さのバランス(差尺)を確認しよう
快適に食事や作業をするために欠かせないのが「差尺」です。
先述のとおり、差尺の理想は27~30cm。背筋が自然に伸び、腕や肩に負担をかけずに過ごせます。
差尺が合わないとどうなる?
差尺が小さすぎると食事の際に前かがみになり、腰や背中が疲れやすくなります。逆に大きすぎると、肘を乗せたときに肩が上がり、食事がしづらくなります。
いずれも長時間座るには不向きです。ソファダイニングでくつろぐには、適切な差尺が欠かせません。
ソファダイニングでとくに注意したい点
ソファは座ったときに沈み込むため、想定より差尺が大きくなりがち。
また、一般的なダイニングテーブル(高さ70~72cm)とソファを組み合わせると、高さが合わず使いにくくなることもあります。少し低めの「ソファダイニング用テーブル」を選びましょう。
失敗を防ぐには、ソファとテーブルがセットになった商品を選ぶのが安心です。可能であればショールームで実際に座り、差尺を体感してから購入すると間違いありません。
使用頻度が多くなるため、ソファの耐久性をチェックしよう
ソファダイニングセットは食事だけでなく、くつろぎや在宅ワーク、子どもの遊び場としても活躍します。
そのぶん一般的なソファやチェアより使用頻度が高くなりますので、摩耗や汚れに強い「耐久性」が欠かせません。
耐久性をチェックしないと、どうなる?
耐久性を意識せずに購入すると、数年で座面がへたったり、生地が擦れて破れたりすることも。
立ち座りが多いため、フレームがぐらつくなど、使いづらさにもつながります。
座面や背もたれ、中身はどう選ぶ?
長く心地よく使うために大切なのは、座面や背もたれの中身。ふんわりした座り心地の裏側には、ウレタンフォームやコイルが隠れています。
高密度のウレタンやポケットコイルが入っているものなら、座るたびにしっかり体を支えてくれて、へたりにくいです。
ファブリックを選ぶなら?
次に気にしたいのが張り地です。布張り(ファブリック)は柔らかな質感で人気ですが、よい状態で使えるのは5~8年ほど。
はっ水・防汚スプレーを施しておくと、汚れを防ぐことができ、長持ちしやすくなります。カバーが外せるタイプもおすすめ。汚れても取り替えられるので、清潔さを保てます。
タグやサンプルに「Martindale (マーチンデール)」という耐久性の数値を見かけたら、ひとつ参考に。15,000以上なら家庭用としてOK、25,000を超えれば安心感があります。
合皮を選ぶなら?
合皮素材はお手入れがしやすく、見た目もスタイリッシュ。ただし寿命は2~10年と幅があり、安価なものは表面が早くひび割れることも。
紫外線や湿気に弱いので、日差しが当たりにくい場所に配置したり、防水加工を施したりすると長持ちします。
少し意識するだけで、毎日の座り心地も、家具の寿命も大きく変わります。お気に入りを長く楽しむために、選ぶときはぜひ構造や素材にも目を向けてみてください。
まとめ:ソファダイニングセットで快適なリビング・ダイニングを
ソファダイニングセットは、省スペースで空間を有効活用できるのはもちろん、食卓・くつろぎ・ワークスペースと多彩な役割を果たしてくれる心強い家具です。
一方で「長時間座ると疲れやすい」「汚れに弱く、掃除が大変」「高さのバランスや耐久性に注意が必要」といった注意点もあります。
ですからデザインや価格だけで選ばず、事前にレイアウトや差尺を確認し、素材や構造をチェックすることが大切です。そうすれば、後悔することなく長く快適に使い続けられるでしょう。
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ダイニングとリビングがひとつにつながる快適な空間を、あなたの毎日に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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