ダイニングテーブルと椅子のちょうどよい高さは?サイズの決め方を解説

2026.02.06

ダイニングテーブルの高さ、何センチが理想なの?」と、迷われる方が少なくありません。

「標準は70cm」「背の高い人なら75cmでもOK」

そんな情報を見て選んだはずなのに、いざ使ってみると、どこか違和感がある ⸺ そんな経験、ありませんか?

じつは、「快適な高さ」はテーブル単体では決められません。

椅子との関係、ご自身の体格、どんなふうに使うか。それらがひとつに調和したとき、はじめて心地よさが生まれます。

毎日の食事、コーヒーを飲みながらの読書、子どもの宿題に付き合う時間。そんな何気ない日常が、もっと快適になります。

本稿では、「自分にとって、ちょうどよい高さ」を知るための考え方をご紹介します。

まず知っておきたい、日本のダイニングテーブルの標準的な高さ

まず知っておきたい、日本のダイニングテーブルの標準的な高さ

家具店を訪れたとき、「多くのテーブルが似たような高さで並んでいる」ことに気づいたことはありませんか?

何か規格のようなものがあるのでしょうか?

じつは、テーブルの高さは、椅子の座面の高さの影響を受けています

まずは、日本における「標準」を知るところから始めましょう。

日本のテーブルに「高さ70cm前後」が多い理由

ご存じでしたか?

店頭に並ぶダイニングテーブルの多くが、じつは「高さ70cm前後」です。

▼日本人の体格と椅子の座面高を基準にしている

この高さは、一般的なダイニングチェアの座面の高さ(40cm前後)を想定して設計されています。

平均的な日本人の体格だと、このくらいの座面の高さが座りやすいのです。

多くの家具メーカーがテーブルの高さを70cm前後にしているのは、40cm前後の座面に合いやすいから。

いわば、日本人の暮らしに寄り添った基準と言えます。

▼食事も作業も無理なくできる高さ

椅子に腰かけたとき、肘が自然に置ける高さに天板がくる ⸺ 。

そんな関係が生まれると、食事の時間が心地よくなります。

ノートパソコンを開いたり、手紙を書いたり。ちょっとした作業も、無理なく続けられるでしょう。

「椅子の座面の高さは、40cm前後が一般的」「日本のテーブルの高さは、70cm前後が標準」。

この事実を、まず基準点として押さえておき、そこから「自分にとっての心地よい高さ」を探してみてください。

「標準サイズ=自分に合う」とは限らない

とはいえ、ダイニングテーブルの標準サイズは、あくまで「多くの人向け」です。

「あなたの専用サイズ」ではないところは、注意してください。

▼椅子や体格の違いで、感じ方は変わる

同じ70cmのテーブルでも、合わせる椅子が変われば、使い心地もがらりと変わります。

体格や腕の長さ、無意識にとっている姿勢の癖。そして、テーブルで何をすることが多いか。

こうした一人ひとりの違いも、「ちょうどいい」という感覚を左右します。

▼実際の座り心地を確かめることが大切

「標準サイズを選んだのに、なんだか使いにくい」そう感じる方がいても、何も不思議ではありません。

長い時間を過ごす場所だからこそ、「標準」だけに頼らず、実際に座ってみる。肘を置いてみる ⸺ 。

そうして確かめた感覚を、何より大切にしてください。

ダイニングテーブルと椅子の快適な高さは「差尺」で決まる

ダイニングテーブルと椅子の快適な高さは「差尺」で決まる

テーブルの使い心地は、テーブル単体の高さでは決まりません。

大切なのは、椅子との関係。「差尺 (さじゃく)」という考え方が、鍵を握っています。

差尺(さじゃく)とは

差尺とは、「テーブルの天板の高さ」と「椅子の座面の高さ」の差のこと。

私たちが「使いやすい」と感じるかどうかは、この「差尺」にかかっています。

どんなに美しいテーブルでも、椅子との距離が近すぎれば、窮屈に感じます。

一方で遠すぎれば、食事のたびに腕や肩が疲れてしまうでしょう。

テーブルの高さを考えるとき、椅子の高さも必ず一緒に考える ⸺ 。

この習慣が、失敗のないテーブル選びにつながります。

快適な差尺の目安

心地よく座れる差尺の目安は、27cmから30cmと言われています。

でも、これは多くの人に合う標準的な値ですので、自分にも合うとは限りません。

▼自分の身長に合う差尺を計算する方法

じつは、ご自身に合う差尺は計算できます。

座高の3分の1」⸺ それが、ひとつの目安になります。

座高の目安は「身長×0.55」で求められます。たとえば身長160cmの方なら、こんなふうに。

  • 座高 ⇒ 160×0.55=88cm
  • 差尺 ⇒ 88÷3=約29cm

この差尺が確保できると、テーブルに腕を置いたときに肩に力が入らない、背筋も無理なく伸びる ⸺ 。

そんな自然な姿勢が生まれます。

▼ちょうどよい差尺は個人差がある

ただし、この計算で出した差尺も、あくまで目安です。

体格や腕の長さ、普段の姿勢の違いによって、心地よいと感じる差尺は変わってきます。

計算で出した数字を出発点に、「自分に合う差尺」を探してみてください。

家具店に行ったとき、差尺を計りながらダイニングセットに腰かけてみる ⸺ 。

そんな実験を繰り返すと、フィットする距離が見えてくるはずです。

差尺が体格に合わない場合のデメリット

差尺が合っていないと、体は正直に反応します。

なんとなく座り心地が悪い……そう感じるのは、体からのサインかもしれません。

差尺が狭すぎると、足元が窮屈になり、背中も無意識に丸まってしまいます。逆に広すぎると、肩を上げて食事をすることになります。

なんだか疲れる……、気づけば肩がこっている……、楽しいはずの食事の時間が我慢の時間になってしまう……。

それは、あまりにもったいないことです。

たかが数センチ ⸺ そう思わずに、体がリラックスできる距離を探してみてください。

毎日使う家具だからこそ、妥協しない。その選択が、暮らしの質を変えていきます。

ダイニングチェアの選び方 – 4つのポイントと注意点を解説

失敗しにくい「ダイニングテーブルの高さ」の決め方

失敗しにくい「ダイニングテーブルの高さ」の決め方

では、どうやってサイズを決めていけばいいのでしょうか?

これからご紹介する3つのステップで、あなたにとっての「正解」を見つけていきましょう。

1.使用する椅子の座面高を計る

テーブルの高さを決める前に、まず、椅子の座面の高さを知ることから始めます。

差尺は「テーブルの高さ - 椅子の座面の高さ」。

つまり、椅子の高さを把握していなければ、適切なテーブルは選べないのです。

すでにお使いの椅子があるなら、床から座面までの距離をメジャーで測ってみてください。

急がず、丁寧に。このひと手間が、のちの違和感を防ぎます。

2.自分に合いそうな差尺の目安を確認する

次に、ご自身に合いそうな差尺の目安を確認します。

一般的には「座高の3分の1」が快適とされていますが、これはあくまで目安。

体格、姿勢の癖、普段の座り方。そうした違いで、心地よいと感じる距離は変わってきます。

また、テーブルで作業をすることが多い方は、「座高×1/3-2cm」くらいがよいとも言われています。

計算で目安を出したら、できれば実際にお店で座ってみてください。

食事をしているところを想像する。ノートを広げて書き物をする様子を思い浮かべる ⸺ 。

そうやって体で確かめた感覚が、何より確かな答えになります。

3.座面高に差尺をプラスしてテーブル高を決める

最後に、座面の高さと差尺を合わせて、テーブルの高さを導き出します。

たとえば座面高が42cm、快適な差尺が28cm前後なら、テーブルの高さは70cm前後がひとつの候補になります。

この手順を踏んでおくと、店頭でテーブルのサイズを見たとき、「自分に合うかどうか」を落ち着いて判断できるようになります。

「座面高+差尺」というシンプルな考え方で、高さを整理する ⸺ それだけで、テーブル選びの迷いはぐっと減るはずです。

きっと、あなたにぴったりのダイニングテーブルが見つかりますよ。

用途別:ダイニングテーブルの高さの考え方

ここまで、差尺をもとに高さを決める基本をご紹介してきました。

けれど、ダイニングテーブルの使い方は、それぞれのご家庭で違いますよね。

ここからは、用途の違いによって気をつけたいポイントを見ていきましょう。

食事中心で使う場合

食事中心で使う場合

「ダイニングテーブルを、主に食事で使う」

そんな方には、基本どおりの差尺をキープした「標準的な高さ」がおすすめです。

差尺が合っていると、腕や肩に余計な力が入らず、自然な姿勢で食事ができます。

足やお腹も圧迫されることなく、快適に食事を楽しめるでしょう。

「食事以外で使うことは、ほとんどない」そんな方は、まず基本に忠実な高さを選んでみてください。

PC作業や勉強もする場合

PC作業や勉強もする場合

パソコン作業をしたり勉強をしたり、長時間の作業をするなら、少しだけ低めの高さが疲れにくいです。

キーボードを打つとき、ペンを走らせるとき、テーブルが高いと肩が上がってしまいます。

気づけば肩がこっている……そんな経験、ありませんか?もしかしたら、差尺が少し広いかもしれませんよ。

作業をするなら、標準の差尺より1~2cm低めにするとラクに感じる場合があります。

「食卓 兼 作業机」として使うなら、椅子を使い分けるのもひとつの方法です。

ダイニングチェアより1~2cm高めの椅子を用意しておき、作業のときだけそちらに座るのがおすすめ。

昇降式の椅子で、高さを調整する手もあります。

ソファダイニングの場合

ソファダイニングの場合

ソファに座って使うなら、テーブルの高さは、かなり低く設定するのが一般的です。

ソファは、普通の椅子よりも座面が低く、体が沈み込みます。

そこに70cmのテーブルを置いてしまうと、天板が胸のあたりに。食事も作業も、とても使いにくくなってしまいます。

リラックスを重視したソファダイニングには、専用の低めのテーブルを。

ゆったりとくつろげる高さを、探してみてください。

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差尺が合わないときの調整方法

差尺が合わないときの調整方法

海外製のテーブルの中には、大柄な体格に合わせて、天板が高いものがあります。そんなテーブルに日本の椅子を合わせると、差尺が合わないケースも。

反対に「テーブルは日本製、椅子は海外製」の組み合わせで、差尺が狭くて困るパターンもあるでしょう。そんなときは、諦めるしかないのでしょうか?

いいえ、大丈夫です。「もう買ってしまった」「どうしてもこのテーブルを使いたい」という場合でも、あとから調整する方法がいくつかあります。

広い場合

差尺が広すぎるときは、座面の高さを上げる工夫をしましょう。

もっとも手軽なのは、厚手のシートクッションを椅子に敷くこと。これだけで、2~3cm程度の調整ができます。

小さなお子さまがいるご家庭なら、足置きのついた子ども用ハイチェアを。差尺を減らしながら、安定した姿勢で食事ができます。

「少しテーブルが高いかな?」と感じたら、まずは自分に合う厚みのクッションを探してみてください。

狭い場合

差尺が狭すぎるときは、テーブルの脚の下に何かを足すのが解決の近道です。

市販の「継ぎ脚」パーツを使ったり、脚の裏に厚手のゴムマットを貼ったり ⸺ 。

そんな方法で、数ミリから数センチ高さを上げることができます。

もし可能なら、「椅子の脚を少しだけカットする」というリメークを専門業者に頼むのもひとつの方法です。

窮屈さを我慢せず、家具ショップで手に入る便利グッズを活用して、調整してみましょう。

ちなみに脚のカットは、保証や強度に影響する場合があるため、事前に専門業者へ確認してください。

まとめ:ダイニングテーブルの高さは「標準」ではなく差尺で考える

ダイニングテーブルの高さは「標準」ではなく差尺で考える

ダイニングテーブルの高さに、絶対の正解はありません。標準的な高さのテーブルであっても、あなたにとって快適ではないことも。

大切なのは、椅子との関係を示す「差尺」に目を向けることです。

座面の高さ、ご自身の体格、そしてどんなふうに使うか ⸺ それらを踏まえて考えれば、適切な差尺が見えてきます。

「差尺?面倒だな……」と感じるかもしれません。でも、ちゃんと自分にフィットしたテーブルを選ぶことで、毎日が変わります。

標準に合わせるのではなく、自分たち家族に合わせて選ぶ ⸺ それが、後悔しないダイニングづくりのコツです。

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